

1. 症状(患者データ・主訴)
- 患者:MIX犬 9歳 男の子
- 主訴:お尻の左側が膨らんでいるとのことで来院されました。
- 会陰部(肛門の周囲)がふくらんで見える場合、排便や排尿に関わるトラブルが隠れていることがあります。
2.検査・診断結果
触診および直腸検査を行ったところ、 臀部の筋肉が弱くなり、内臓が押し出されてしまう「会陰ヘルニア」 と判断しました。
会陰ヘルニアは、 中高齢の未去勢の男の子に特に多い病気 で、 筋肉の弱りやホルモンの影響が関係しているといわれています。
この病気では、
- 排便困難
- 排便時の痛み
- 排尿障害
- 血尿
などの症状がみられることがあります。
3. 治療・手術
会陰ヘルニアは自然に治ることがないため、 弱くなった筋肉を補強する整復手術を実施しました。
会陰ヘルニアは反対側も将来的にヘルニアが起こることがあるため、 反対側の筋肉も弱くなっている部分をあわせて補強しました。
また、会陰ヘルニアの発生には男性ホルモンが関わっているといわれており、 再発予防のために去勢手術もあわせて行いました。
会陰ヘルニアの手術方法にはいくつか種類があり、
- 腸がゆるんでいる場合は腹筋に固定
- 膀胱が脱出しやすい場合は膀胱を固定
など、症例に応じて追加処置を行うこともあります。
4. 経過
手術後は順調に回復し、元気に過ごしています。
会陰ヘルニアは腹圧がかかる行動(吠える・興奮する・強くいきむなど)で再発しやすいため、 術後はそれらの行動をなるべく起こさせないことが大切になります。
🌼今回のように、早めに診断して適切な手術を行うことで、 その後の生活を快適に過ごせるケースが多く見られます。
「最近お尻の形が気になる」「排便に時間がかかる」など、 小さな変化でも早めにご相談いただくことで、 より良い治療につながります。
気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
